
15歳のときにマネに出会ったことをきっかけに、アートに魅せられたという和田彩花さん。アイドル活動と並行し、これまでに2冊の美術関連本を上梓。大学院でも美術を学ぶほどアートを愛する和田さんが、現在開催中の展覧会から注目の作品を紹介。自由で柔軟な、時に鋭い視点で、アート作品の楽しみ方をお伝えします! 【全ての画像】和田彩花のアートに夢中! 今回、和田さんが紹介するのは東京都美術館で開催中の『ゴッホ展──響きあう魂 ヘレーネとフィンセント』。個人としては世界最大のゴッホコレクターだったヘレーネ・クレラー=ミュラーが収集したゴッホ作品を中心に、ゴッホと同時代の画家たちの作品も並びます。(ぴあアプリ「和田彩花のアートに夢中!」より転載)
ゴッホの“前近代的”な感覚に注目
クレラー=ミュラー美術館という名前はこれまでに何度も聞いていましたが、美術館の創立者、ヘレーネ・クレラー=ミュラーさんの人物像について、全然知らないことに改めて気付かされました。女性のコレクターだったのですね。 これまでは、展覧会を見る時は作家や作品自体の魅力ばかりに関心を寄せていたのですが、コレクターにも焦点を当てる切り口もおもしろいと感じました。彼女がコレクターになった経緯や、彼女がゴッホを知り、収集を始めた理由を知ることで、作品の魅力がより引き立ち、愛着や親近感を持てたような気がしました。 展覧会はメインとなるゴッホのコレクションがとにかくすばらしかったです。画家を志した初期のオランダ時代から、死の数ヶ月前まで滞在したサン=レミの療養院時代まで、10年の画業を辿れる内容でした。 ゴッホのなかでもとくによかったのが初期の素描。ゴッホのオランダ時代に描いた油彩画は以前から何点か見てましたが、素描は見るのはほぼ初めて。素描を見ていて感じたのは、ゴッホは色彩に目覚めた後でも、基本的なところは変わらない、ということ。ゴッホは素描で農民など働く人達の姿を丹念に描いていますが、フランスに来てからの風景画を見ると、小さいんですが働いている人が描きこまれてている。ゴッホの油彩はその筆使いや色彩に注目されがちですが、興味を持つ対象がオランダ時代からずっと変わらないことがとてもおもしろいと思いました。 というのは、ゴッホが影響を受けていた印象派の画家たちは、町が開発されてにぎやかになっていく風景や、みんなが楽しんでいる様子を好んで描いていますが、ゴッホってあまりそういう情景を描かないんですよね。風景のなかに小さく人を描いている、しかも労働していたりする。単に遊んでいたり、歩いている人ってあんまり見かけないんですよね。少し都市と距離をおいた前近代的な感覚というか、異なる時間軸、価値観を持った人なんだと感じます。ミレーの《種まく人》に心惹かれて、自分でも描くようになったのもおもしろいですよね。 あと、パリ時代の作品でちょっと驚いたのが《ムーラン・ド・ラ・ギャレット》。ルノワールの同名の作品から華やかなイメージを持っていたんですけれど、ゴッホの絵だととても寂しくて、さびれた町の印象を受けました。描く人によって、町の雰囲気も大きくかわってくるんですね。
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