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Sunday, June 14, 2020

債券トレーダーが直面する厳しい現実、米経済の回復は長い道のり - ブルームバーグ

米国債市場の弱気派が主導権を握る局面は長続きしなかった。

  米国債利回りは1週間前、 上抜けようとしている矢先におなじみの領域に引き戻された。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの米経済の回復が、いかに緩慢で痛みを伴うものか投資家が考え直したからだ。

  10年債利回りは月初に1%に迫る場面もあったが、その後、米連邦準備制度が米経済の先行きに 慎重な見通しを示し、何年も事実上のゼロ金利政策を維持すると予想したのを受け、再び0.7%付近に戻った。ほんの数日前に人気のあった利回り曲線のスティープ化を見込む取引は失速した。

  資産クラス全般で投資家はこの1週間に厳しい注意喚起を受けた。経済は底入れの兆しを見せつつあるが、コロナウイルスは 依然として脅威を突きつけており 休業措置が再び必要になる可能性がある。レイモンド・ジェームズのケビン・ギディス氏は、リスク選好が現実直視を迫られる中、米国債利回りは再び幅広いレンジに戻り、向こう数カ月は徐々に上昇していくにとどまる傾向になろうと予想した。

  チーフ金利ストラテジストを務めるギディス氏は「ワクチンがまだない状況にあって、多くの人が予想していたよりも長くかかるだろうということが十分に認識された。V字回復の期待は今や放棄された」と指摘。米10年債利回りは緩やかに上昇し、年末は1%程度になるとの見方を示した。6月5日には同利回りは0.96%と3月以来の高水準に達していた。

Yields fall back into a familiar range

  ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストらも、景気回復の中で利回りが徐々に上昇すると見ており、10年債利回りは2020年末に1.05%、21年末には1.45%になると予想した。

  今週は小売売上高や鉱工業生産、住宅関連の統計で回復の兆候が示されると予想されている。しかし、雇用の回復力には懸念が残るため、楽観論を再びあおるには力不足となる可能性もある。また、アリゾナやテキサス、オレゴンなどの州での感染者数急増も投資家の注目を集めている。

原題:
Bond Traders Grasp Grim Reality of Economy’s Long Recovery Slog(抜粋)

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June 14, 2020 at 05:37PM
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