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Sunday, May 30, 2021

赤銅色に輝く月。画像で振り返る2021年5月の皆既月食 - ガジェット通信

juraganluempang.blogspot.com 赤銅色に輝く月。画像で振り返る2021年5月の皆既月食

2021年5月26日の月は満月としては見かけの大きさが一年で最も大きくなる、いわゆるスーパームーンであると同時に、日本全国で皆既月食が観測できる「スーパームーン皆既月食」として注目を集めました。そんな今年の皆既月食の写真を国立天文台などが公開しています。

■石垣島天文台で撮影された赤銅色のスーパームーン皆既月食

【▲ 石垣島天文台で撮影された皆既月食(Credit: 国立天文台/堀内貴史)】

こちらは石垣島天文台で撮影された皆既月食です。皆既食は20時9分から20時28分まで続きましたが、写真は食の最大を迎えた20時18分に撮影されました。皆既月食は月が地球の本影に入る現象ですが、影に入った月は真っ暗になってしまうわけではなく、地球の大気で屈折した太陽光によって照らされます。大気を通過した太陽光は青い光が散乱して赤い光が残るため、写真の月は赤銅色に輝いています。

ただ、地上から月が見えるかどうかは空模様次第ということもあり、当日は月が雲に隠されて月食を見ることができなかった、という人も多いのではないでしょうか。

国立天文台三鷹キャンパスで撮影された部分月食(Credit: 国立天文台/佐藤幹哉)

【▲ 国立天文台三鷹キャンパスで撮影された部分月食(Credit: 国立天文台/佐藤幹哉)】

こちらは国立天文台の三鷹キャンパスで21時29分に撮影された雲越しの月。皆既食は20時28分に終わっているため、写真の月は一部が本影に隠れた部分月食の状態です。国立天文台は三鷹キャンパスから今回の月食のライブ配信を行いましたが、当日の三鷹上空は終始雲に覆われている状態で、月食の終盤になってから時折薄くなる雲越しにぼんやりとした月食の様子を伝えることができたといいます。

マウナケア山頂からライブ配信された皆既月食(Credit: すばる望遠鏡・朝日新聞提供)

【▲ マウナケア山頂からライブ配信された皆既月食(Credit: すばる望遠鏡・朝日新聞提供)】

いっぽう、こちらはハワイのマウナケア山頂で捉えられた皆既月食の様子。国立天文台の「すばる望遠鏡」と朝日新聞の提供による「マウナケア星空カメラ」を利用したライブ配信の一コマで、すばる望遠鏡は画像左側に暗い影として映っています。

中央上の大きな白い点が皆既月食中の月で、月が暗くなったために天の川をはじめ満天の星々が見えています。ちなみに左上に見えるオレンジ色の線状の光は、同じくマウナケア山頂にあるW.M.ケック天文台の「ケック望遠鏡」が観測精度を高めるために射出した補償光学(AO)用のレーザー光とのことです。

参考:ケック望遠鏡から上空に向けて射出されたレーザー光(Credit: W.M.ケック天文台)

【▲ 参考:ケック望遠鏡から上空に向けて射出されたレーザー光(Credit: W.M.ケック天文台)】

■宇宙から撮影されたスーパームーンと皆既月食

ロシアの技術実証衛星「AIST-2D」が撮影した皆既月食(Credit: Roscosmos)

【▲ ロシアの技術実証衛星「AIST-2D」が撮影した皆既月食(Credit: Roscosmos)】

また、ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスからは、技術実証衛星「AIST-2D」によって宇宙から撮影された皆既月食とスーパームーンの画像が公開されています。

上に掲載した皆既月食の画像は日本時間20時11分に撮影されたもので、石垣島で撮影された写真のような赤銅色に輝く様子はわかりませんが、画像の上部にうっすらと月の輪郭が見えています。スーパームーンを捉えた下の画像は、月食前の日本時間13時54分に撮影されています。

ロシアの技術実証衛星「AIST-2D」が撮影したスーパームーン(Credit: Roscosmos)

【▲ ロシアの技術実証衛星「AIST-2D」が撮影したスーパームーン(Credit: Roscosmos)】

なお、今年は11月19日にも月の一部が地球の本影に入る部分月食が起こります。「部分」とはいいますが、この月食では月の直径の97.8パーセントが影に入るため、国立天文台によると、影に入った部分が皆既月食時のように赤銅色に見えるかもしれないとのこと。11月の月食も今から楽しみです。

※sorae編集部も観察に挑戦してみました。その結果は…

Image Credit: 国立天文台
Source: 国立天文台 / ロスコスモス
文/松村武宏


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