英 ＨＳＢＣホールディングスのトレーダー３人は、顧客の機密情報を利用して為替取引で不正に利益を上げたとして、英国で訴えられた。顧客の注文を先回りする「フロントランニング」の問題が再び問われている。
訴えを起こしたのは、ＨＳＢＣの元顧客で通貨投資会社のＥＣＵグループ。ＥＣＵが１月24日付でロンドンの裁判所に提出した文書によると、ＨＳＢＣのトレーダーは不正操作された為替ヘッジと「平行して」、同銀の自己勘定でもポジションを取っていた。ＨＳＢＣが３年にわたって「極めて重大かつ継続的な不正行為」に関与していたと、ＥＣＵは主張している。
これによれば、ＨＳＢＣの外為デスクは2004－06年の間に為替レートを操作し、数十億ドル規模の注文に影響を与えた。これが事実なら、ＨＳＢＣはこれまでに認めている時期よりもずっと前から、フロントランニングに関与していたことになる。
ＨＳＢＣは2010年と11年にフロントランニングで顧客２社を欺いたことを 認め、米司法省による調査を決着させるために約１億ドル（約110億円）の罰金を支払うことで同意した。
ＨＳＢＣの広報担当者はコメントを避けた。
ＨＳＢＣは裁判所に提出した文書で、取引は行われたが銀行側の不正行為は一切ないと主張。トレーダーが注文よりも早く為替に買いを入れたのは相場を操作するためではなかったと説明した。こうした慣行はローン顧客にとって有利となる標準的な「プリヘッジ」だと述べるとともに、ＥＣＵが訴えている内容はすでに時効だとした。
原題： HSBC Traders Accused of Profiting From Confidential FX Bets（抜粋）
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February 12, 2020 at 01:19PM
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ＨＳＢＣの為替トレーダー、機密情報で不正利益と元顧客が提訴 - ブルームバーグ
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