ビットコイン以外の暗号資産(仮想通貨)であるアルトコインからビットコインにシフトする動きが、一部のトレーダーの間で見られている。市場で聞かれるビットコイン価格の見通しが影響しているという。
サンフランシスコに拠点を置くガロア・キャピタル(Galois Capital)の共同創業者のケビン・ゾウ氏は、同社は現在ビットコイン相場に対して強気姿勢で、アルトコインの過去数カ月の上昇トレンドは今後数カ月にわたって下落に転じると予想している。
DeFi(分散型金融)プラットフォームと、さまざまなアルトコインに対する強い需要が続く中、ビットコインは「取引されない状態」にあると、DeFi投資家でスリー・アローズ・キャピタル(Three Arrows Capital)の共同創業者のカイル・デイビス氏は話す。
ビットコインは9月に入り、10%以上下落。しかし、DeFiブームの沈静化と利回りの「崩壊」とともに、投資家の関心はアルトコインからビットコインへとシフトすると考えていると、デイビス氏は述べた。
アルトコインは下落傾向
デリバティブ取引所のFTXがスタートさせた2つの先物指数は、アルトコイン市場の冷え込みを反映している。4月以降、2桁成長を続けてきたFTXのDeFiとアルトコインのインデックスは9月、大きく下落した。
2020年、時価総額の少ないアルトコインのパフォーマンスは、世界の金融市場がやや回復・安定したこともあり、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETC)を大きく上回ったと、データサイトのメッサーリ(Messari)のビットコインアナリスト、ライアン・ワトキンス氏は指摘する。
また、DeFi(分散型金融)ブームに支えられ、ほとんどのアルトコインの大幅なリターンは今年後半に始まった。
アルトコインのリターンが低下し始めるなか、一部のプロの暗号資産トレーダーは、ビットコインの大幅な上昇に期待している。
「市場はステーブルコインとビットコイン以外のコインを保有し過ぎている」とスリー・アローズ・キャピタルのデイビス氏は話す。暗号資産投資家たちは当面はアルトコインから離れ、ビットコインにリバランス(配分調整)しようとしている。
9月のゆるやかなアルトコインの売却は第4四半期以降も続く可能性があり、下落傾向は「少なくとも1年」は続くのではと、ガロア・キャピタルのゾウ氏は話す。
翻訳:新井朝子
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:Messari, CoinDesk Research
原文:Traders Rotate to Bitcoin Expecting a Quiet Q4 for Altcoins
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October 02, 2020 at 04:00PM
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アルトコインが下落傾向──一部のトレーダーがビットコインにシフト - コインデスク・ジャパン
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