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Thursday, November 5, 2020

AMDのZen 3アーキテクチャCPU「Ryzen 5000」シリーズがついに発売、Intelの第10世代Core i9との比較レビューが登場 - GIGAZINE

juraganluempang.blogspot.com


2020年11月5日に、AMDがZen 3アーキテクチャのCPUであるRyzen 5000シリーズを発売しました。IT系ニュースサイトのArs Technicaが、AMD自身が「世界最高のゲーミングCPUだ」とアピールした最上位モデルのRyzen 9 5950XRyzen 9 5900Xについて、前世代のZen 2アーキテクチャCPUであるRyzen 9 3900XTと、記事作成時点でIntelの現行最新世代であるComet Lake-SシリーズのCore i9-10900Kと比較するレビューの結果を公開しています。

AMD’s Zen 3 CPUs are here—we test the blistering-fast 5900X and 5950X | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2020/11/hands-on-zen-3-testing-with-amds-ryzen-9-5900x-and-5950x/

Ryzen 5000シリーズの詳細なスペックとAMDの発表内容については、以下の記事でまとめられています。

AMDのZen3 CPU「Ryzen 5000」シリーズは2020年11月5日登場、「世界最高のゲーミングCPU」とアピール - GIGAZINE


Ars Technicaによるベンチマークの構成は以下の通り


◆マルチスレッド性能
Cinebench Release 20によるマルチスレッド性能比較結果が以下。16コア・32スレッドの最上位モデルであるRyzen 9 5950Xが最も高いスコアを記録。ついで12コア・24スレッドのRyzen 9 5900X、同じく12コア・24スレッドで前世代のRyzen 9 3900XT、そして10コア・20スレッドのCore i9-10900Kが最も低いスコアでした。


Passmarkによるマルチスレッド性能比較結果がこれ。


そして、Geekbench 5によるマルチスレッド性能比較結果はこんな感じ。Ryzen 9 5950Xのスコアはいずれのベンチマークテストでも、Ryzen 9 3900XTのおよそ1.4倍、Core i9-10900Kのおよそ1.5~1.8倍を記録しています。


◆シングルスレッド性能
Cinebench Release 20によるシングルスレッド性能比較結果はこんな感じ。Ryzen 9 5950XとRyzen 9 5900Xは同じスコア。そして、2020年7月にリリースされた前世代のRyzen 9 3900XTと、2020年5月にリリースされたCore i9-10900Kがほぼ同等のスコアでした。


Passmarkによるシングルスレッド性能では、Core i9-10900KがRyzen 9 3900XTより10%ほど高いスコアをたたき出しています。。


そして、Geekbench 5によるシングルスレッド性能でも、わずかながらCore i9-10900KがRyzen 9 3900XTを上回っています。しかし、Ryzen 5000シリーズはどのベンチマークテストでもCore i9-10900Kを引き離す性能を見せており、Zen 3アーキテクチャCPUの進化がはっきりと表れています。Ars Technicaは、「発表でのAMDの主張がしっかりと裏付けられた」と評価しています。


◆ゲーミング性能
3DMarkのTimeSpyテストではほぼ並行、Intel Core i9-10900Kが最も高いスコアとなっています。


一方で、4K解像度と8コア以上のCPUが対象で、GPU負荷がより高いTimeSpy Extremeテストの結果が以下。Ryzen 5000シリーズの2種がRyzen 9 3900XTとCore i9-10900Kよりも高いスコアを出しています。Ars Technicaは「Time Spy Extremeは4kゲーミングパフォーマンスをモデル化し、Time Spyよりも多くのコアとより高度なCPU命令を利用することが可能です。Ryzen 9 5900XとRyzen 9 5950Xは、前世代のRyzen 9 3900XTとIntel i9-10900Kの両方を上回る健全なリードを提供しています」とコメントしました。


◆消費電力
以下のグラフで、上が待機時の消費電力、下がCinebench Release 20を走らせている時の消費電力。Ryzen 5000シリーズの待機消費電力が前世代CPUと比較しておよそ10W増加しましたが、これはCPU由来によるものではなく、ベンチマークに使ったASUSのマザーボード・ROG Crosshair VIII HeroのBIOSアップグレードによるものである可能性を指摘しています。


待機時での消費電力はほぼ同じぐらいですが、ベンチマークを回した時の消費電力はCore i9-10900Kが最も大きく、Ryzen3種のおよそ1.6倍に達しています。電力を消費するということはそれだけ発熱量も高いということなので、CPUの冷却システムの重要性はどんどんと高まっているといえます。なお、AMDはRyzen 9 3900XTから、Ryzen 9にCPUクーラーを付属させないことを決定しました。

Ars Technicaは結論として、発表時にAMDが述べた通り、高いマルチスレッドとシングルスレッドの両方で高い性能を発揮しており、IntelがこれまでAMDに対して誇っていたシングルスレッドパフォーマンスでも追い抜かれてしまったと述べています。


ただし、Intel i9-10900Kは2020年5月リリースで、今回のレビュー対象のCPUの中では最も古いモデルとなります。Intelの次世代CPUとなるRocket Lake世代は2021年第1四半期にリリースされる予定で、AMD Ryzenの猛追を大きく引き離す可能性もあります。

Intelが第11世代デスクトップ向けCPU「Rocket Lake」を2021年第1四半期にリリースすると発表 - GIGAZINE

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