小惑星リュウグウから地球へ向かっている探査機「はやぶさ2」を応援するイベントを、高校生が企画した。はやぶさ2が軌道を変えて地球から離れる時間帯に、イベントの参加者がジャンプした姿を撮影して、ツイッターに投稿することを呼びかけている。
企画したのは、東京工業大付属科学技術高(東京都港区)の科学部の5人のメンバー。これまで、各自の研究をしながら、はやぶさ2のすごろくを作るなどして、子どもたちに宇宙の魅力を伝える取り組みをしてきた。
ただ、今年は新型コロナウイルスの影響で、人を集めてのイベントの開催が難しかった。そこで、ウェブを通じて楽しめるイベントとして、小さな子どもも参加できる「地球をキック!~はやぶさ2だよ、全員ジャンプ~」を考えた。
はやぶさ2は5日午後2時半ごろ、リュウグウで採取した試料入りのカプセルを分離させる。その後、午後3時半~同6時の間に軌道を変更して、別の小惑星を調査する新たな旅に向かう。実際に軌道を変更するまで、その時間は発表されないが、イベントの参加者は軌道変更の時間を予測し「今だ」と思った瞬間にジャンプをした姿を撮影し、ハッシュタグ「#はや2キックアンドゴー」を付けてツイッターに投稿する。
発案した1年生の宮崎珠実さん(16)は「ツイッターに多くの人が投稿することで、はやぶさ2を知らなかった人にも少しでも興味を持ってほしい。参加者の目標は、大きく言って8万8232人(はやぶさ2)です」。3年生の久保公貴さん(18)は「サンプルの回収が注目されるが、次の旅も面白い。はやぶさ2はこれで終わりではないということを知ってほしい」と話す。
久保さんははやぶさ2の次の旅を、自分の人生と重ねて思いをはせる。将来の夢は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)で自分のプロジェクトを持つこと。最近、日本大航空宇宙工学科への進学が決まり、夢に一歩近づいた。
はやぶさ2が次の小惑星にたどり着くのは、2031年ごろ。夢が実現すれば、久保さんが関わることになる可能性もある。だからこそ「子どもたちに航空宇宙の面白さを知ってもらい、将来は周りから応援してもらえるような研究者になりたい」と目を輝かせる。
「地球をキック!~はやぶさ2だよ、全員ジャンプ~」は、日本惑星協会も協賛し、専用ウェブページ(http://planetary.jp/hayabusa2/haya2―flyby)を開設して周知している。【信田真由美】
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科学&テクノロジー
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