気がつけば今年も残りわずか。国内外のおもちゃ9万点を所蔵する日本玩具博物館(兵庫県姫路市香寺町中仁野)で、恒例のクリスマスと来年の干支(えと)の特別展が始まった。今年のクリスマスは北欧がテーマ。干支の寅(とら)は、かつて「日本一の虎コレクター」と呼ばれた男性が集めた郷土玩具を中心に約400点を並べ、十二支でも屈指の充実度を誇る。(上杉順子)
クリスマス展は、収穫に感謝し太陽の復活を願う冬至の祭礼と、キリスト降誕祭とが融合した北欧の「ユール」を中心に紹介する。展示品約600点を用いて欧州のクリスマス文化を解説している。
北欧の家の飾りは麦わら細工でヤギや羊、太陽をかたどり、収穫祭らしいものが目立つ。クリスマス後は燃やして灰を麦畑にまくといい、尾崎織女学芸員は「日本のどんど焼きに似ています」とする。スウェーデンの「トムテ」など、クリスマスに活躍する妖精の人形も並ぶ。
他に東欧、中欧、南欧の飾りを地域別に展示。クリスマスの意味合いが少しずつ異なること、ツリーを飾る習慣がどう伝わっていったのかなども学べる。来年1月23日まで。
干支展の展示品の大半は、生涯で約1万点の虎製品を集めた長尾善三さん(1902~74年)の旧蔵品。没後、遺族が2度にわたって計約1300点を同館に寄贈した。
銀行員だった長尾さんは大量の虎グッズとともに全国を転勤。赴任先でも収集に励んだため、同じ張り子の虎でも、地方ごとの顔つきや色の違いを見比べられる。収集日や製造元もきっちり記録され、尾崎学芸員は「郷土玩具は残そうとしないと残らないもの。戦前の品も多く、大変貴重なコレクションです」と話す。来年2月23日まで。
午前10時~午後5時。一般600円、高校・大学生400円、4歳以上200円。水曜と12月28日~1月3日休館。同館TEL079・232・4388
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