デビューには良い?
いまや小学生でスマホを使っていても、まったく珍しがられることのない時代を迎えました。では、スマートウォッチはどうでしょう? 子ども向けスマウォが、これまたスタンダードになるときがやってくる? 米GIZMODO編集部のJohn Biggs記者が、由緒正しきFitbitブランドから子ども向けにリリースされた最新モデルのフィットネストラッカー「Fitbit Ace 3」を、家族でレビューしてくれていますのでお届けしましょう。
ロックダウンなんて、子どもがいる家庭にとっては「24時間のiPadパーティー」以外のなにものでもありません。おかげで、すっかり家族全員が運動不足となってしまいました。ウチの3人の子どもたちは、ずっと電子機器の前で過ごしています。それがリモート学習であれ、ひたすらリモートMinecraftの時間であっても…。親にとってみたら、どうやって子どもたちを外に出させて運動させるか悩みの種です。1万990円(税込)のFitbit Ace 3は、子どもにとって効き目があるでしょうか?
「Ace 3」というネーミングが示しているとおり、これはFitbitが6歳以上の子どもたちに向けてリリースしたアクティビティトラッカーの3代目です。最新モデルとなって、アクティビティ&睡眠トラッカーとしての機能は前世代そのままに、フル充電から8日連続持つバッテリー寿命へと向上しました。ちなみに、Fitbit Ace 3には心拍数センサが内蔵されてはいるものの、そのままでは使えません。頭の回るユーザーであれば、これはFitbitがもう少し高い価格帯で販売している「Inspire 2」のアクティビティトラッカーと似ているのでは? Inspire 2では心拍数モニタも機能していますから、そう気づいてしまうことでしょう。そうです。FitbitはInspireをAceに改良して、子ども向けに出してきたもののようですね。
Photo: John Biggs/Gizmodo USこれは何?:Fitbitの子ども向けフィットネストラッカーの最新モデル。
価格:1万990円(税込)。
好きなところ:バッテリーの持ちが良い。かわいい文字盤。親が専用アプリで自由に設定できる。
好きじゃないところ:機能のわりには値段が高い。
ソフトなラバー製リストバンドは、子どもの腕にはめるのにもピッタリです。実際のトラッカー本体は、バンドから外してクリーニングできるコンパクトサイズ。おまけにFitbit Ace 3は水深50mまでの耐水性能なので、水泳や入浴中でもつけたままで大丈夫です。
Photo: John Biggs/Gizmodo USなんといっても最大のアピールポイントは、キュートなデザインのインターフェースで、8日間もバッテリーが持つことにあるでしょう。腕時計の文字盤は、宇宙船が目標の歩数を突破すると飛び上がったりする、子どもたちの喜ぶアニメーションのアイコンがそろっています。あまり長く座ったままでいると、歩いて運動するように促すリマインダーもあっていいですよね。
Photo: John Biggs/Gizmodo USFitbit Ace 3には、パープルカラーやレッドカラーをアクセントにしたデザインがそろっているほか、ミニオンズの特別モデルの発売も決定しています。ウチの娘は、レッドカラーのデザインが気に入ったようですよ。
iOSおよびAndroid向けにFitbitアプリが用意されており、キッズモードと大人モードが選べます。いろいろな目標を設定したり、データ同期が進められますが、それほど多機能ではありません。まず、親がFitbitのファミリーアカウントをセットアップして、子どものために設定を進め、そのまま子どものFitbit Ace 3の管理が進められる仕組みです。アプリで腕時計の文字盤のフェイスを選べるようになっていて、歩数や運動量の目標を達成するたびに、育ったり成長するキャラクターなども用意されていますね。もちろん、ごく普通の腕時計のようなデザインも選べます。
Photo: John Biggs/Gizmodo USPMOLEDディスプレイの表示には、トラッカー本体の両サイドをプッシュします。子どものスマートフォンとペアリングして、通話が来たらディスプレイに表示させ、ブルッと振るわせることが可能。あとはタイマーやアラームをセットし、目ざまし代わりに使ったり、そろそろゲームを終えて寝なさいという時間にセットしておくこともできて便利ですよ。
このFitbit Ace 3は、どのくらいの年齢の子どもたち向けでしょうか? まずは12歳の娘に渡してみましたが、すぐに使うのをやめてしまいました。それで8歳の娘に渡してみると、今度はかなり興味を示しましたね。ゲーム感覚で歩数が測定できるのって、大人にとってはもう普通のことかもしれませんけど、やはり小さな子どもには新鮮だったようです。どんどん画面の植物が育っていったりロケットが飛び立つのを、運動の目標達成ごとに見られるのは、大人のFitbitユーザーにも楽しいことかもしれませんが、これは小さな子どもにとったら、格別のご褒美のようでした!
しかしながら、ほとんどのフィットネストラッカーに共通することですが、こういう最初の新鮮さはすぐに薄れていって、いつのまにか引き出しの奥に置き去りにされてしまう運命をたどりがちです。もし子どもがFitbit Ace 3を欲しがったなら、買ってあげるのは悪いことではないでしょう。ゲームをしたかったらこれだけ運動してきなさいって伝えつつ、より健康的な生活習慣を身につけさせられます。1回の充電でこんなに何日も使えますから、いつもチャージのことを考えなければいけないわけでもありません。ただし、それ以上のことはできないでしょう。もう数千円だけ高いInspire 2ならば、忘れ物防止タグ「Tile」の機能まで標準装備。つまり、小学校も高学年になってきたら、本格的にアクティビティトラッカーとして使えるInspire 2のほうがいいでしょうかね~。
あまりに子ども向けすぎる安いフィットネスバンドではなく、ちゃんとしたFitbitのブランドで子ども向けに買いそろえたい。そんな親御さんなら、Fitbit Ace 3こそが最適の選択肢となり得ます。ほかの製品なら一般的な血中酸素濃度を測定できるわけでも、GPS機能も備わってもいませんけど。もし、ただ子どもの居場所がわかればいいというレベルなら、Fitbit Ace 3は高すぎでしょう。子ども向けのガジェットにしてはこの値段は考えものです。性能の良し悪しはあるものの、ほぼ同じ機能の製品が、Amazonで3,000円もしない値段で売られています。Fitbit Ace 3はかなり大きな投資額ですよね?
すでにFitbitを愛用していて、ファミリーアカウントで子どもたちにもそろえてあげたい。そんなユーザーにならば、Fitbit Ace 3はおすすめでしょうか。子どもたちが頑張って歩数を稼ぐために運動をし、夜ぐっすり眠れるようになったり、いつまでもXboxのゲームばかりしないように促せるなら、その価値は十分にあるといえるでしょう。
からの記事と詳細 ( 小学校低学年向け? Fitbitの子ども向けアクティビティトラッカー「Fitbit Ace 3」をレビュー - ニコニコニュース )
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