証券会社を経て、仮想通貨(暗号資産)取引所でトレーディング業務に従事した後、現在は独立して仮想通貨取引プラットフォームのアドバイザリーや、コンテンツ提供事業を運営する中島翔氏のコラムを公開します。
目次
- 国内の主要仮想通貨取引所7社の特徴、おすすめポイント
1. Coincheck
2. GMOコイン
3. DMM Bitcoin
4. bitflyer
5. TAOTAO
6. SBI VCトレード
7. ディーカレット - 仮想通貨取引所の特徴を理解して利用すること
>国内の主要仮想通貨取引所7社の特徴、おすすめポイント
コロナショックを機に仮想通貨(暗号資産)FXのトレードを行いたいという個人投資家が増えてきており、将来の資産に対して不安視する若者が増えてきました。また仮想通貨の認知度も日本では少しずつ高まる中、ユーザー層の年齢が幅広くなりつつあります。
日本でも仮想通貨交換業のライセンスを取得する業者が多くなり、海外の仮想通貨取引所も日本で認可を取得しているため、取引所の選択肢は増えています。
ここでは日本の仮想通貨取引所の特徴について、トレーダー目線から解説していきたいと思います。
1. Coincheck
最初は日本でも老舗の仮想通貨取引所であるCoincheckです。Coincheckは2018年に起きた仮想通貨ネム(XEM)のハッキング事件の後、マネックスグループに買収され、現在はグループ傘下として仮想通貨取引所を運営しています。
Coincheckの特徴
- 日本一の取り扱い通貨数
- 仮想通貨積立サービスがある
- 仮想通貨FX(レバレッジ取引)ができない
- アプリが初心者でも利用しやすい
日本では仮想通貨FXの取引量が仮想通貨全体の取引量の8割から9割を占めており、Coincheckで仮想通貨FXの取引ができないのはデメリットと言えます。
一方で仮想通貨の通貨数は日本トップであり、常にCoincheckは新しい通貨を上場させようとしていることが伺えます。
下記がCoincheckが取り扱っている仮想通貨(暗号資産)の一覧です。
また日本の仮想通貨取引所では初の「積立サービス」をリリースしており、仮想通貨を資産形成のための一つのツールとして利用しやすい環境があると言えます。積立サービスは初心者でも特に考えずに利用しやすいため、気になる方は一度チェックしてみましょう。
またCoincheckの一番の強みはユーザビリティです。スマホアプリでは購入までの導線が数ーズで、取引方法はとても簡単なので根強いファンを獲得しています。2019年12月末時点のアプリの累計ダウンロード数は274万件を突破して、国内の仮想通貨取引所の中でNO1となっています。
Coincheckを利用すべきユーザーの特徴
- 資産運用のポートフォリオの一部として仮想通貨を取り入れたい中長期の投資家
- 仮想通貨取引を練習として行ってみたい初心者層
2. GMOコイン
GMOコインはGMOインターネットグループ内のグループ企業です。大手インターネットグループの傘下ということもあり、資本やセキュリティ面に関して安全性があると言えるでしょう。
GMOコインの特徴
- 手数料が全て無料
- アプリや取引ツールのユーザビリティが高い
- 仮想通貨FXのスプレッドが狭い
- アルトコインのFX取引通貨ペアが多い
GMOコインの親会社が運営しているGMOクリック証券では、FXユーザー数が多くアプリの使いやすさ等では定評があります。
そのためアプリや取引ツールはとてもシンプルで見やすく工夫されていることが理解できる仕様となっています。
そしてGMOコインは手数料が全て無料となっている点も、他社と比較しても使いやすい材料の一つと言えるでしょう。
また、実質的な手数料と言われる仮想通貨FXの「スプレッド(売買価格差)」も、GMOコインは他社と比べてかなり競争力のある水準となっています。仮想通貨FXで2ウェイ・プライス型の取引を行いたい場合に、GMOコインは使いやすい取引所の一つとなります。
アルトコインでFXを行いたい場合もGMOコインは仮想通貨FXの通貨ペアの種類ではトップクラスの取引所となっており、アルトコインレバレッジ取引を行いたいユーザーは必須の取引所の一つといえるでしょう。
GMOコインを利用すべきユーザーの特徴
- 手数料が全て無料
- 2ウェイ・プライス2way priceで販売所形式の仮想通貨FX取引を行いたいユーザー
- アルトコインで仮想通貨FX取引を行いたいユーザー
3. DMM Bitcoin
DMM BitcoinはDMM FX ホールディングスの傘下の企業です。DMM Bitcoinの特徴を下記でまとめていますのでご覧ください。
DMM Bitcoinの特徴
- 仮想通貨FXの銘柄数が日本トップ
- 取引手数料が無料
- カスタマーサポートの充実性
- 操作性が優れている取引ツール
- 追証が発生しない
DMM Bitcoinは仮想通貨FXを行うユーザーであれば口座開設は必要でしょう。FXの取扱銘柄数が日本一多く、アルトコインのFXを行いたい場合はGMOコインと同様に必須の仮想通貨取引所の一つといえます。
DMM Bitcoinは取引手数料が無料で、カスタマーサポートはとても充実していることが特徴です。
カスタマーサポートはLINEでのサポートも行っており、チャットで質問することが可能となっています。メールを送って待たされることがなく、ユーザーフレンドリーな体制を整えています。
DMM Bitcoinを利用すべきユーザーの特徴
- 初心者で、手厚いカスタマーサポートを求めているユーザー
- アルトコインFXを行うユーザー
- 元金以上のリスクを取りたくないユーザー
4. bitflyer
bitflyerはCoincheckと同様に日本の仮想通貨取引所では老舗の企業です。仮想通貨取引所は現在は金融機関のグループの中で行っている取引所が多いものの、当初はIT関連の企業が運営しているケースが多くありました。
しかしbitflyerだけは元ゴールドマンサックスのトレーダーであった加納氏が操業しており、トレーダー目線のツールが提供されています。
bitflyerの特徴
- トレーダー目線のツール「bitflyer Lightning」が使いやすい
- 仮想通貨FXでは日本一の流動性
- セキュリティ面では日本トップクラスの評判
bitflyer lightningという取引ツールは1画面でニュースや取引板、チャートから歩み値、ポジションの損益状況まで網羅されており、ユーザビリティを追求したインターフェイスとなっていることが特徴です。
bitflyer lightningのビットコインの取引高は日本一となっており、日本の仮想通貨FXでビットコインを取引するならば、bitflyerの登録は必須と言えます。
流動性はトレーダーにとってかなり重要な材料であり、流動性が低いところと厚いところでは売り買いしたい時に成立できる金額の水準が全く異なります。
下記はビットコインと日本円の月間取引高のうち、仮想通貨取引所のシェアを表しているグラフです。
黄色がbitflyerです。ほとんどの割合がbitflyerということが視覚的に理解できるでしょう。bitflyerの取引参加者と取引量がどれだけ多いかが窺えます。
流動性が多ければ多いほど売り買いしやすいので覚えておきましょう。
bitFlyerを利用すべきユーザーの特徴
- ビットコインで仮想通貨FXを行いたいユーザー
- トレーダー向きなインターフェイスで取引を行いたいユーザー
- 頻繁に短期売買を行いたいユーザー
5. TAOTAO
TAOTAOはヤフーグループの関連会社でZホールディングス傘下の投資会社Zコーポレーションが出資している仮想通貨取引所です。代表取締役の荒川社長はワイジェイFXの代表も勤めたこともあり、ツイッターでもレポートをツイートしたりとSNSマーケティングを行っている等、とてもユーザーとの距離が近く感じる仮想通貨取引所とも言われています。
資本関係はダイレクトにヤフーグループとあるわけではないですが、ヤフーグループの傘下とほぼ同義の立ち位置のためセキュリティ面含めてヤフーの強みを持っている会社と言えるでしょう。
TAOTAOの特徴
- 取引実績報告を配信している(投資家動向が把握できる)
- 保証制度が整っている
- ビットコインの販売所形式のレバレッジ取引でスプレッドが狭い
- Trade Blotterで注文動向や注文数量が把握できる
TAOTAOのスプレッドや取引ツールに関して、他社と比較して大きなメリットはそれほど大きくはありません。しかし、投資家動向のレポートやTrade Blotterだけでも口座開設の価値は大きいと考えていい仮想通貨取引所です。
Trade Blotterとは下記のような画面で利用者の動向が把握できる機能です。
トレードで重要なポイントの一つとして「需給動向の把握」というポイントがあります。
需給動向とは、投資家が保有しているポジションがどの程度買いサイドに傾いているのか、売りサイドに傾いているのかを把握することです。
需給動向を把握することは相場で勝ち続けるための大事な条件の一つでもあるため、この点でTrade Blotterを利用できるTAOTAOで口座開設を行うメリットは大きいでしょう。
TAOTAOを利用すべきユーザーの特徴
- 情報ソースを拡充させたいユーザー
6. SBI VCトレード
SBIVCトレードはその名の通りSBIグループが運営している仮想通貨取引所です。SBIグループはネット証券ではダントツトップのグループであり、信頼性はトップクラスと言えるでしょう。
SBIVCトレードの特徴
- 現物の販売所スプレッドが狭い
- リップル社との提携関係を活かしたサービス
- 取り扱い銘柄数が3種類と少ない
- レバレッジ取引銘柄が少ない
SBIVCトレードの特徴といえばやはり販売所のスプレッドが最狭と言える点です。下記は2018年のデータで、SBIグループの決算資料として利用された資料の抜粋です。
このように販売所のスプレッドが狭いことがSBIVCトレードの強みと言えるでしょう。取引所ではなく販売所でのみ売買するユーザーにとって、メリットが大きい仮想通貨取引所です。
またSBIグループはリップル社と強い繋がりがあります。グループ代表の北尾氏もリップル社の役員に就任しているほど関係が深い会社です。
仮想通貨取引所として気になる点は取り扱い銘柄数が少なく、レバレッジ取引を提供していないという点です。レバレッジ取引や仮想通貨FXをメインとするユーザーの利用には向かないため注意が必要です。
SBIVCを利用すべきユーザーの特徴
- 現物取引で販売所を利用しているユーザー
7. ディーカレット
ディーカレットは大手企業30社が資本出資してできた仮想通貨取引所です。この企業群には銀行、証券、生保損保等金融機関からJR東日本、伊藤忠商事や電通等様々な業界のトップ企業が名を連ねており、資本に関して全く心配がない企業とも言えるでしょう。ディーカレットの母体はインターネットイニシアティブ(IIJ)と呼ばれる企業でインターネットビジネスの勃興期の中心的企業であり、セキュリティ面は資本関係や母体の企業からも相当セキュリティ面には注意している企業のため安心感は抜群の仮想通貨取引所と言えるでしょう。
ディーカレットの特徴
- セキュリティ面は日本トップクラス
- 現物取引、レバレッジ取引どちらも提供
- 電子マネーチャージ機能搭載
やはりディーカレットの特徴としては「堅固なセキュリティ」が代表的です。筆者はディーカレットの社長の時田氏とお話したことがありますが、「資本先の企業や母体企業の特徴からしても、セキュリティ面は絶対に守られないといけない。ここはかなりセンシティブに対応している」といったコメントを頂いたことを覚えています。
そのくらい安全性には気を配っており、100人規模のエンジニアを擁していることから安全性はとても高いと考えることができるでしょう。
ディーカレットの商品性としては現物取引、レバレッジ取引どちらも対応しており、バランスのいいラインナップです。
また最大の特徴としてはビットコインから電子マネーにチャージできる機能を搭載したことでしょう。
ディーカレットは仮想通貨取引所ではありますが、大きな目的として既存インフラシステムをブロックチェーンを利用して、効率化や利便性の向上を目指しているのではないかと思います。仮想通貨から電子マネーのチャージの機能を搭載したこともその動きの一つと言えます。
様々な企業グループが資本提携した上で作られた企業のため、ディーカレットの今後のサービス展開に注目です。
ディーカレットを利用すべきユーザーの特徴
- 現物取引、仮想通貨FX取引両方を行いたいユーザー
- 電子マネーチャージを行いたいユーザー
仮想通貨取引所の特徴を理解して利用すること
説明したように仮想通貨取引所でも特徴が様々であり、各社ターゲットとしている顧客が異なることが理解できたと思います。自分自身がどの仮想通貨を取引したいのか、また何を重視して仮想通貨取引所を選択するのかという点が重油です。
最初はわからないことばかりだと思いますので、複数社で口座開設を行って利用してみることが第一歩となります。口座開設は無料でできるので、まずはログインして実際のサービス画面を自分自身の目で確認してみてください。利用していく中で、自分にとってどのような機能が必要か明確になってくるでしょう。
中島 翔
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July 09, 2020 at 03:10AM
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