寺田倉庫は12月12日、現代アートのコレクターズミュージアム「WHAT(ワット)」を東京都品川区・天王洲にオープンした。
同社が美術品保管を主軸に、美術品修復・梱包・輸配送・展示などのサポート事業を広く発展させてきた取り組みの一つ。同社がコレクターから預かり保管する貴重なアート資産の公開を目的としている。
WHAT(WAREHOUSE OF ART)という施設名称に込められたのは、「倉庫を開放、普段見られないアートを覗き見する」 というユニークなコンセプト。現代アートシーンで活躍する作家の作品をコレクターの思いと共に展示し、随時作品を入れ替えることで、訪れるたびに表情を変える新たな鑑賞空間をつくっていくという。
オープニングは「解き放たれたコレクション」展
WHATでは12月12日から2021年5月30日まで、オープニングとなる展示「-Inside the Collector’s Vault, vol.1-解き放たれたコレクション」展を開催する。
2名のコレクターがそれぞれの視点や価値観をもって収集した、新作と未公開作品を含む70点にわたるコレクションに焦点を当て、現代アートの魅力に迫る。
高橋龍太郎コレクションは「描き初め(かきぞめ)」をテーマに、会田誠、今津景、梅沢和木、大山エンリコイサム、岡﨑乾二郎、川内理香子、草間彌生、合田佐和子、近藤亜樹、鈴木ヒラク、佃弘樹、土取郁香、DIEGO、野澤聖、BIEN、水戸部七絵、村山悟郎、毛利悠子(敬称略、五十音順)の18作家による約30点。
A氏コレクションは、2000年前後のものを中心とした奈良美智による約40点(会期中に作品の入替を実施予定)。
建築倉庫プロジェクト「謳う建築」展も
2016年から保管・展示を行ってきた「建築倉庫ミュージアム」は、「建築倉庫プロジェクト」と名称を改め、WHAT内で継続して建築に纏わる展覧会を開催する。こちらのオープニングは、建築倉庫プロジェクト企画展「謳う建築(うたうけんちく)」。
詩人であり建築家の立原道造の、身体を通して建築と文学を同時に作動させながら生きた精神にインスピレーションを受けた企画。見どころは、谷川俊太郎や長塚圭史など多彩な15名の文芸家によるこれまでにない建築と文芸のコラボレーション。住宅の設計プロセスにおけるスタディ模型20点以上やスケッチ、図面、映像とともに、文芸家の紡ぐ言葉が展示される。
開館時間は火~日11時~19時(最終入場18時)、月曜休館(祝日の場合、翌火曜休館)。入場料(オンラインチケット制)は一般1,200円、大学生/専門学校生700円、中高生500円、小学生以下無料(同時開催の建築倉庫プロジェクト「謳う建築」の入館料を含む)。建築模型倉庫見学(オプション)500円。
ギャラリー×カフェの「WHAT CAFE」
ミュージアム近くには、10月にオープンしたアートカフェ「WHAT CAFE(ワットカフェ)」がある。ギャラリーとカフェが融合する848m2のアート空間で、食事や飲み物を楽しみながら、日本のアート業界の未来を担うアーティストの作品を常時数十点を鑑賞・購入することができる。
営業時間は11時〜18時。定休日なし(貸切イベント開催時は休業することがある)。
同社では、画材ラボ「PIGMENT TOKYO」、日本最大のギャラリーコンプレックス「TERRADA ART COMPLEX」などの芸術文化発信施設の運営を通じて、天王洲をアートの一大拠点にするための街づくりを行っている。
そのほか11月に運河に浮かぶ水上ホテル「PETALS TOKYO(ペタルス トーキョー)」、12月にイベントスペース「E HALL(イーホール)」がオープン、テイクアンドギヴ・ニーズと業務提携して水上施設「T-LOTUS M(ティーロータス エム)」を活用したウェディング空間の提供開始するなど、さまざまな展開が進められている。今後も天王洲の発展に注目だ。
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