柿ヶ瀬です。アーモンドアイに待望の初仔が生まれるなど、競走馬のお産の時期になりました。競馬ゲームでは春に生まれることが多いですが、現実ではこの時期から仔馬が生まれています。近年は早く生まれるように繁殖をしていく傾向が多くなりました。理由は様々ですが、新馬戦の番組変更によるとする考えや、種牡馬への負担軽減などが挙げられています。
ところで皆さん、育成してチームに入れているようなウマ娘に、どんな二つ名をつけていますか? そのウマ娘固有の二つ名を使いますか? 適当にそのままF・チャンピオンや伝説の証人にしてたりしてますか? それともお気に入りの二つ名があったりしますか?
筆者は割と好んでクイズ王の二つ名を使う事が多いです。今回は、そんな二つ名、特に固有以外の二つ名についてのお話をしていきたいと思います。
リアルでも使われる、メジャー(?)な二つ名
まずは“シルバーコレクター”、“ブロンズコレクター”の2つ。これは読んで字のごとく、GⅠで2着を3回取るとシルバーコレクター、GⅠで3着を3回取るとブロンズコレクターの二つ名が手に入ります。
現実の世界でもこの二つ名は使われることが多く、日本でもっとも有名なブロンズコレクター……というよりむしろ、この言葉が競馬漫画や競馬ライターの間で使われるようになった先駆け、元祖、本家本元と言うべき馬が『ウマ娘』にはいます。皆様お察しですね、そう、ナイスネイチャです。その偉大さはこのコラムでも何度も紹介してきたのでご存知でしょう。
ナイスネイチャのおかげでブロンズコレクターという言葉が先に生まれ、その後シルバーコレクターも言われるようになりましたが、現在のところ『ウマ娘』にはこの二つ名をつけるに相応しいウマ娘はそこまで多くなく、成績的にはメイショウドトウくらいでしょうか。
しかしドトウもどちらかと言えばオペラオーがいたから仕方ないという部分もあって、「これぞ!」とまではいかないところもあります。むしろオペラオー自体、クラシック年の時には2着3着が多くブロンズコレクターに一歩足を踏み入れていたくらいです。
むしろドトウがシルバーコレクターっぽく感じないのは2つ上の世代にこの馬がいたからかもしれません。日本で一番人気のあったシルバーコレクターと言えば、現役時代2着12回の大記録を持ち、『ウマ娘』ではゴールドシップやナカヤマフェスタ、他にも三冠馬オルフェーヴルなどの父という大種牡馬にして、今年新しくなったJRAのCMにも登場しているステイゴールドで間違いないでしょう。『ウマ娘』に登場してほしい競走馬でも恐らく三本の指に入ってくるのではないでしょうか。他にも『ウマ娘』にも登場するシーキングザパールの仔にして、GⅠ(地方GⅠ含む)で9度の2着という異次元の記録を持つシーキングザダイヤも凄いです。どちらもこの二つ名に相応しい名馬たちですが、いつか『ウマ娘』に登場することを楽しみにしています。
全部わかる? 4つの重賞
“名バを訪ねて”。これはシンザン記念、共同通信杯、弥生賞、セントライト記念を育成で全て勝つことで取得できます。意外と達成できるウマ娘が少ないんですよね……。
さて、シンザン記念とセントライト記念はその名の通り、日本競馬史上初の三冠馬セントライト、そして史上二頭目、そして戦後初の三冠馬シンザンを冠しているのはお分かりいただけると思いますが、共同通信杯と弥生賞は? と思う方もいらっしゃるでしょう。
共同通信杯は副題として“トキノミノル記念”と言う名がついています。トキノミノルは戦後間もなく生まれ、10戦10勝、皐月賞、ダービーを無敗で制した直後に破傷風で亡くなった、“幻の馬”と称された名馬です。東京競馬場に銅像があったり、アニメ1期でも東京競馬場でウマ娘の銅像が映っており「トキノミノル像では?」とも言われたり、他にも何かしら『ウマ娘』にも縁のありそうな気がする名馬です。
そして弥生賞。これは『ウマ娘』から競馬を見るようになった人だけでなく、『ウマ娘』から競馬を再開した人も知らないかもしれません。弥生賞の歴史自体は50年以上位にも及びますが、2020年より、前年に亡くなったディープインパクトを讃え“弥生賞ディープインパクト記念”が正式名称となりました。ディープインパクトは武豊をして「飛ぶ」と称され、無敗の三冠にし始まりGⅠ7勝など、競馬を知らない人でも名前は知っているレベルの名馬でしょう。
ディープインパクトはその競走成績だけではなく、種牡馬としても日本のサイアーランキング(種牡馬としての賞金獲得ランキング)10年連続トップという、とてつもない成績を残しています(2019年に亡くなった関係で恐らく今年で途切れるのではないかと思いますが……)。日本歴代最強馬の議論は永遠に結論が出ることはないと思いますが、繁殖成績も含めた“日本歴代最高の馬”はディープインパクトなのではないかと筆者は思っています。
ともあれいずれも日本の競馬史に燦然と輝く名馬たち。興味が出てきた方は史実の彼らのことを調べてみてはいかがでしょうか。いつかシンボリルドルフのレースができたりする日が来るかもしれません。
リアルでもいつか見たい、この称号
“ジンクスブレイカー”。この称号はクラシック4月後半にある青葉賞とダービーを勝つことで取得できる、『ウマ娘』では割と簡単に手に入れることができる二つ名です。
しかしゲームとは違い、リアルにおいてこの称号を得ることは本当に、本当に難しい。無敗の三冠馬よりはるかに難しいと言わざるを得ないのです。青葉賞は1984年に、ダービーと同じ東京2400mのオープン競走として創設されました。1994年にはGⅢに昇格し2001年にはGⅡに昇格しています。
現在はいわゆるダービーのトライアルレースとして、2着以内に入るとダービーの優先出走権を獲得できます。ダービーと同じ舞台を走れるのだから、ダービーに有利なのでは? と考えがちですが、このレースを勝ってダービーに勝った馬は現在のところゼロ。無敗の三冠馬は青葉賞が創設された年にシンボリルドルフが達成した後もディープインパクト、そして記憶に新しいコントレイルの3頭が達成しています。どれだけ青葉賞からのダービーが難しいことになっているのか皆様もお分かりかと思います。こうしていつしか競馬界には“青葉賞に勝った馬はダービーに勝てない”というジンクスができ上がったのです。
『ウマ娘』でこのジンクスに引っかかってしまったのがゼンノロブロイ。ダービーではネオユニヴァースにわずか及ばず2着でした。しかしきっと育成に実装された暁には青葉賞もダービーも課題レースになるのではないかと空想します。現実では叶わなかったジンクスブレイカーを取得して競技場へと赴きたいものですね。
大先輩リスペクト?
“お笑い継承”“お似合い継承”。継承で賢さが1200以上のウマ娘と400未満のウマ娘で継承するとお笑い継承、賢さが600以上同士のウマ娘で継承し、賢さ600以上で育成を終えるとお似合い継承が取得できます。
これを初めて見たときは「マジか!」と驚いてしまいました。実は某競馬ゲームにおいて、配合の際に配合理論という評価点のようなものとしてお笑い配合、お似合い配合というのがあるのです。競馬ゲームとしての大先輩ですから、いわゆるリスペクトでしょう。
その大先輩もツイッターなどで『ウマ娘』を意識したような登場馬の紹介ツイートなどをしていたこともあり、お互いに競馬に関わるゲームとして切磋琢磨、相乗効果を狙っていこうと思っていることでしょう。実際筆者も『ウマ娘』から競馬熱はさらに上がっておりますし、今度の新作はぜひ購入したいと思っています。
競技場で使おうとするためには取得が難しい二つ名は沢山あります。しかし名鑑レベル上げや、シナリオイベントでのポイント評価点など、細かいところでプラスになるのがこの二つ名です。強いウマ娘を育てることに疲れたら、今回紹介した以外にも取得条件が面白い二つ名も色々ありますので、たまには趣向を変えて二つ名取得を目的に『ウマ娘』をプレイしてみるのも楽しいのではないでしょうか。
また次回もこういった“楽しみ方”を提示していければと思いますのでお時間ありましたらぜひご一読いただきたければ幸いです!
それではまた!
“まとめページ”でこのコラムをチェック!
連載コラム“ウマ娘が1.8倍楽しくなるお話”のまとめページはこちらです。過去に掲載してきたコラムをここで一気に読むことができます。いろいろな驚きや発見があると思いますので、ぜひチェックしてくださいね!!
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からの記事と詳細 ( 【ウマ娘が1.8倍楽しくなるお話 19】みんなはどれつけてる? 二つ名のお話 - 電撃オンライン )
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