神戸市在住のコレクター2人から寄贈された陶芸品をお披露目する特別展「やきものを愉(たの)しむ」(神戸新聞社など主催)が、兵庫陶芸美術館(兵庫県丹波篠山市今田町上立杭)で催されている。同館の担当者は「それぞれの収集品に、人柄や審美眼が反映されている。2人のまなざしを通して、焼き物の魅力に触れて」とPRしている。(堀井正純)
2019年から22年にかけ同館に作品を贈ったのは、洋画材店を営んでいた平井昭夫さん(91)と、長年産婦人科医として活躍した三浦徹さん(85)。いずれも近現代の名品や秀作を多数含んでいる。
平井コレクションは、民芸運動をリードした河井寛次郎や重要無形文化財保持者(人間国宝)の島岡達三、近藤悠三、美食家としても名高い北大路魯山人らの陶磁器など計115点。一部は、自宅で飾っていた特注の調度品とともに展示している。
三浦さんのコレクション第1号は、丹波焼作家・市野省三さんの「細口瓶(びん)」。医学生だった19歳のとき、衝動的に買い求めた。収集品は茶器や大皿、つぼのほか、オブジェなど現代アート的な焼き物も少なくなく、実にバラエティー豊か。作家62人の198点が並ぶ。
韓国の現代陶芸を代表する申相浩(シンサンホ)さんの馬をかたどったオブジェ、獣の頭をイメージした三原研さんの異形の花入れなど、その強い存在感やユニークな造形性に目を奪われる。会場を訪れた三浦さんは「好きで集めたものばかり。こんな展覧会を企画してもらいコレクター冥利(みょうり)に尽きる」と、感慨深げだ。
本人いわく、出合った際に「ドキッと」した作品を、有名無名を問わずに購入。それゆえ、出品作には意外な人気作家の初期作品もある。「眼(め)がいい人」と、同館の三木哲夫館長はその審美眼に舌を巻く。
8月28日まで。7月18日を除く月曜と同19日休館。一般600円、大学生500円、高校生以下無料。同館TEL079・597・3961
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